fri.20:00


“世の中は一見混沌としているように見えるが、
　　実はとても秩序立っていて、規則正しいもので形作られている”


アーティストというものは、常に秩序を乱す存在だと思ってた。
でも…どうやらそうとも言えないみたい。


今日は夜、渋谷の東急文化村ザ・ミュージアムで開催中の
『スーパーエッシャー展』に行ってきました。

子供の頃にきっと誰もが目にしたであろう「だまし絵」。
その原点とも言うべき版画を数多く残した版画家のM.C.エッシャー。
サブタイトルにもあるように、かなり「特異な版画家」です。

ほら、よくあるでしょ、髭を生やしたおじさんの顔を逆さまにしてみると
帽子を被った紳士に見える、とか。。。
もちろんそんな子供騙しの作品ではありません。
ああいった絵を作る人たちの先駆けで最高位に君臨している人物、
と言っても過言ではないと思います。

何しろ、緻密。
病的なまでに繊細な描写は版画の作品をまるでCGの如く魅せる。
そこまで描くか？！というところまでとにかく描く描く（彫る彫る）！！！
それはもう神経質な性格が垣間見えるほどに。
全ての作品が計算し尽くされていて二次元的であるはずの版画の作品が
エッシャーの手にかかると、強烈な三次元の世界になる。
“奥行き”があるのです。それもどこまでも深く。。。
本当にすごいんですよ。一枚見ただけで気が遠くなります。
私は心の中で「嘘でしょ？？」と、何度もつぶやいてました。笑

その緻密な描写の能力は、“平面の正則分割”という数学の域に達する
技法にまで及び、本人も言っているように、
「芸術家と話しているよりも、数学者や科学者と話している方が
納得することが多い」んだそうです。
その絵は、当時の数学者から賞賛されるほどだったそう。。。

初期の作品である自画像や静物画、風景画やだまし絵は勿論、
平面の正則分割による（テキスタイルとも言える）幾何学的版画。
そんな盛りだくさんの作品が展示されていて、たったの1300円で
お腹一杯どころかお土産まで貰って帰った感じです。。。
感無量！！！言うことなし！！！
これは観た人でないと分からないかも（＞∀＜）！！！

そんな中、実は一番面白いと思ったのが、楽譜の図形化。
音符は円で描き、音階はその円の中に各々角度を付けた直線で表し、
和音はその円を重ねることで表現していく。
エッシャーはバッハが大のお気に入りだったそうで、バッハの楽譜を
図形化したりしていたそうです。
それがまた説得力があると言うか、よく考えるなぁと感心するばかり。
見ればちゃんと理解できる。

そして、全ての作品について共通して感じられるキーワードは
『バランス』だと私は思いました。
特に、その構図において対称的であることを必要としない作品でも、
そこにはエッシャーの大切にしている“秩序”が必ず存在していて、
白と黒のバランスは潔癖なまでに保たれているのでした。。。

そう、「潔癖」という言葉が良く似合う。笑
元来神経質な日本人の好みやツボには非常に響くと思われます☆
東京にお住まいで、行けそうな方は是非足を運んでみて下さい！！
見応えがあって本っっ当に面白いですよ♪


そしてこちらも是非是非♪告知します♪
今日突然決まったのですが、今度の月曜日！！！
先日ＪｏｈｎＭａｙｅｒをお裾分けしてくれた浅野くんのライブに、
一曲だけですが、飛び入り参加することになりました（＾＾）☆
お時間ある方は、浅野くんのライブ見がてら来て下さい！！！

１１月２０日（ｍｏｎ．）＠吉祥寺曼荼羅
１８時半ＯＰＥＮ、１９時ＳＴＡＲＴ☆


↓この作品も面白い。だまし絵とかではないですが、
↓作品を作るエッシャー自身がガラスに写り込んでいます。




↓「円の極限Ⅳ（天国と地獄）」の一部。
↓天使と悪魔が同じ数だけ円を埋め尽くしています。意味深。。。




↓こいつ可愛い♪その名も「でんぐりでんぐり」。“キモ可愛い”系！？笑。
↓世の中の車輪の不足に抗議してるとか何とか…？




↓これ、だまし絵☆階段を上っているはずの人たちが、
↓あれ？よく見ると下ってる？？いや、でも上ってるよね？？




↓そんな訳で、ポスター一枚買っちゃいました（゜∀゜）♪




う～ん。すごくイイ刺激になりましたねぇ♪もう一回行きたいですよ。。。